「IT業界に興味はあるけれど、プログラマー、インフラエンジニア、社内SE、SESなど呼び方がたくさんあって、結局どれを目指せばいいのかわからない」——「未経験 おすすめ 職種」と検索してこの記事にたどり着いた方は、そんな状態でIT転職の情報を集め始めているのではないでしょうか。
私自身、転職活動を始めた当初は同じように迷いました。転職サイトに登録すると、聞き慣れない職種名の求人が次々と表示され、それぞれの違いも、自分が未経験からでも本当に採用されるのかもよくわからないまま、とりあえず目についた求人に片っ端から目を通していた時期があります。
この記事では、そのときの経験も踏まえて、未経験からIT転職を目指すなら特に「狙い目」だと感じた5つの職種を、判断の理由とあわせて紹介します。職種そのものの詳しい仕事内容よりも、「なぜ未経験からでも挑戦しやすいのか」「どんな軸で選べばいいのか」という選び方の部分に重点を置いてお伝えします。職種の全体像・一覧から先に知りたい場合は、IT業界にはどんな仕事がある?未経験者向けに職種を整理もあわせて参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 未経験者が職種を選ぶときに見ておきたい3つの判断軸
- 未経験からでも挑戦しやすく、狙い目だと感じた5つの職種
- 私自身がどうやって職種を絞り込んでいったか
職種選びで見ておきたい3つの判断軸
未経験からIT転職する職種を選ぶときは、「なんとなく興味があるから」で決めるのではなく、次の3つの軸で比較すると選びやすくなると感じています。
- 未経験者歓迎求人の多さ:そもそも未経験からの採用枠がどれくらいあるか
- 学習・キャッチアップのハードルの高さ:入社までに、あるいは入社後にどれくらいの学習量が必要になりそうか
- 自分の働き方の希望との相性:リモートワークの可否や勤務形態など、譲れない条件と合うか
理由は、職種によって「未経験者を採用する企業の数」も「入社後にキャッチアップすべき知識の量」も、そして「働き方の傾向」もまったく異なるからです。興味のある職種が、必ずしも未経験者に門戸が開かれているとは限りません。
私は転職活動を始めた頃、エージェントとの初回面談で「興味のある職種は?」と聞かれ、正直に「プログラマーもインフラも社内SEも、名前は知っているけれど違いがよくわかっていません」と答えました。そこからエージェントに教えてもらいながら、未経験者向けの求人がどの職種にどれくらいあるか、入社後にどんな学習が必要になりそうか、リモートワークがどれくらい現実的かを一つずつ整理していきました。この作業をしてから、なんとなく聞いたことがあるという理由だけで職種を選ぶことがなくなりました。
以下で紹介する5つの職種は、この3つの軸で見たときに、未経験からでも挑戦しやすいと感じたものです。
狙い目の職種1:プログラマー・Webエンジニア(自社開発・受託開発)
最初に挙げたいのは、システムやWebサービスのプログラムを書くプログラマー・Webエンジニアの仕事です。実際に私自身が転職活動の結果、この系統の仕事に就くことになった職種でもあります。
未経験者向けのプログラミングスクールや学習教材が充実しており、独学でも学習の入り口を見つけやすいこと、そして企業側にも「未経験者を採用して育てる」という採用の型がある程度定着していることが理由です。加えて、開発の仕事は成果物のやり取りがオンラインで完結しやすく、リモートワークとの相性が良いとも感じています。
私は転職活動の軸として「将来的にリモートワークで働きたい」ことを重視しており、プログラマー系の職種と社内SE系の職種を候補にしていました。実際に求人を比較していく中で、プログラマー系の求人のほうが未経験者歓迎の件数が多く、面接でも学習してきた内容を具体的に評価してもらえる手応えがあったため、最終的にこちらを選びました。
学習のハードルはやや高めですが、未経験者向けの採用枠が比較的多く、リモートワークを目指しやすいという点で、狙い目の職種の筆頭だと感じています。
狙い目の職種2:インフラエンジニア(運用・監視から)
2つ目は、サーバーやネットワークなど、システムの土台を支えるインフラエンジニアです。特に「運用・監視」と呼ばれる業務からスタートする求人は、未経験者にとって狙い目だと感じています。
運用・監視の仕事は、あらかじめ決められた手順に沿って状況を確認し、異常があれば決められた対応を取るという形で始まることが多く、いきなりゼロから設計・構築を任されるわけではないため、学習のハードルがプログラミングに比べて緩やかに感じられるからです。
私は転職活動でインフラ系の求人も見ていましたが、24時間体制のシフト勤務や夜勤を条件に含む求人が多く、家庭の生活リズムを大きく変える必要がありそうだと感じ、最終的には候補から外しました。ただ、日勤帯のみの求人や、シフトが選べる求人も一定数あったため、生活スタイルの制約が少ない人にとっては、未経験からの入り口として十分に狙い目だと感じました。
学習のハードルが比較的緩やかで、未経験者歓迎の求人数も多い一方、勤務形態(シフト・夜勤の有無)は必ず確認しておきたいポイントです。
狙い目の職種3:SES企業に所属するエンジニア
3つ目は、SES(システムエンジニアリングサービス)企業に所属し、さまざまな企業の現場に常駐して働くエンジニアです。未経験者歓迎の求人数という点では、最も選択肢が多い職種の一つだと感じています。
SES企業は、複数のクライアント企業に人材を提供する形で事業を成り立たせているため、常に一定数の人員を採用する必要があり、未経験者を採用してから研修・現場配属という流れを整えている企業が多いためです。
私が転職活動をしていたとき、応募した企業の中にはSES企業も含まれていました。案件によって働く現場や関わる技術が変わる可能性がある点は不安に感じましたが、一方で「未経験者研修制度あり」「入社後に複数の現場を経験できる」とうたう求人が多く、実務経験を積む入り口としての選択肢の広さは実感しました。最終的には自社開発・受託開発の求人を選びましたが、内定をもらえる可能性の高さという点では、SES企業の求人が最も手応えを感じやすかったです。
未経験からIT業界に入る間口の広さでは強みがある一方、案件(現場)によって働き方が変わる可能性がある点は、契約内容も含めて事前に確認しておく必要があります。SESの仕組みについてより詳しく知りたい方は、SESとは?未経験者が転職前に知っておきたい仕組みで解説しています。
狙い目の職種4:ITヘルプデスク・テクニカルサポート
4つ目は、社内外からのIT関連の問い合わせに対応するヘルプデスク・テクニカルサポートの仕事です。IT業界への足がかりとして狙い目だと感じています。
専門的なプログラミングスキルよりも、パソコンの基本操作の知識と、相手の状況を丁寧にヒアリングして説明するコミュニケーション力が重視される傾向があり、プログラミング未学習の段階でも応募できる求人が比較的多いためです。
私は転職活動の初期、まだ学習を始めたばかりで自信が持てなかった時期に、ヘルプデスクの求人もいくつか検討しました。話を聞いたエージェントからは「ヘルプデスクの経験を積んでから、社内SEやインフラエンジニアにステップアップする人も多い」と教えてもらい、いきなり開発職を目指すことに不安がある人にとっての現実的な選択肢だと感じました。
学習のハードルは比較的低く、まず現場のIT業務に慣れてから次のステップを考えたい人にとって、無理のない入り口になり得る職種です。
狙い目の職種5:社内SE(情報システム部門)
5つ目は、自社の情報システムを管理・運用する社内SEです。人気の高い職種ですが、未経験からいきなり社内SEとして採用されるケースは他の職種に比べて多くない、というのが正直な実感です。
社内SEは、社内のさまざまな部署や取引先とやり取りしながら業務システムを管理する役割のため、ある程度の実務経験や業務知識を求める求人が多く、未経験者向けの採用枠自体がプログラマーやSESに比べて少ない傾向があるためです。
私も転職活動の初期には社内SEを候補の一つにしていましたが、実際に求人を見ていくと「実務経験◯年以上」という条件がついているものが多く、未経験可の求人はごく一部に限られていました。それでも一部の企業では、ヘルプデスクや情報システム部門のアシスタント業務として未経験者を採用し、そこから社内SEとしての業務を任せていく求人を見つけたこともあります。
未経験からいきなり社内SEを目指すのは狭き門になりやすいものの、ヘルプデスクなど関連職種を経由するルートを含めれば、時間はかかっても狙う価値のある職種だと感じています。
5つの職種を3つの軸で比較すると
ここまで紹介した5つの職種を、私が転職活動を通じて体感した範囲で、3つの軸で整理すると次のようになります。あくまで私自身が求人を比較した中での体感であり、時期や地域、企業によって傾向は変わる点にご注意ください。
| 職種 | 未経験者歓迎求人の多さ | 学習のハードル | リモートワークとの相性 |
|---|---|---|---|
| プログラマー・Webエンジニア | 多い | やや高め | 良い |
| インフラエンジニア(運用・監視) | 多い | 緩やか | 求人による |
| SES企業のエンジニア | 非常に多い | 案件による | 案件による |
| ITヘルプデスク・テクニカルサポート | 多い | 低い | 求人による |
| 社内SE(情報システム部門) | 少ない | やや高め | 求人による |
まとめ
ここまで、未経験からIT転職を目指す方に向けて、狙い目だと感じた5つの職種と、その判断理由を私自身の実体験をもとに紹介してきました。
- 職種選びは「なんとなくの興味」ではなく、未経験者歓迎求人の多さ・学習のハードル・働き方との相性の3つの軸で比較すると選びやすくなる
- プログラマー・Webエンジニアは未経験者向けの採用枠が多く、リモートワークとの相性も良い
- インフラエンジニアは学習のハードルが緩やかだが、勤務形態(シフト・夜勤)は要確認
- SES企業のエンジニアは未経験からの間口が広い一方、案件によって働き方が変わる可能性がある
- ITヘルプデスクは学習のハードルが低く、まず現場に慣れたい人の入り口になり得る
- 社内SEは人気が高い分、未経験からの直行は狭き門になりやすいが、関連職種を経由すれば狙う価値はある
どの職種が自分に合っているかは、実際に求人を見比べたり、エージェントに相談したりしながら少しずつ解像度が上がっていくものだと感じています。気になる職種が見つかったら、その仕事内容そのものをもう少し詳しく調べてみることをおすすめします。

