面接前夜、何度も想定問答を読み返しているのに不安が消えず、当日の朝もそわそわと落ち着かない——そんな経験がある方は少なくないと思います。「何を聞かれるか」よりも先に、「うまく話せるだろうか」「頭が真っ白になったらどうしよう」という緊張そのものが気になって、余計に眠れなくなってしまうこともあるかもしれません。
私自身、文系・未経験からIT業界への転職活動をしていたとき、面接で聞かれる質問の中身以前に、「緊張して声が震えてしまうこと」自体が一番の不安でした。実際に聞かれた質問とその答え方については未経験からのIT転職、面接で本当に聞かれた質問と答え方のコツで紹介しているので、この記事ではあえてそこには触れず、緊張という心理面とどう向き合ってきたかに絞ってお伝えします。
この記事でわかること
- 未経験者が面接前後に感じやすい緊張の正体
- 緊張を和らげるために、面接前・面接中に実際にやっていたこと
- 何社面接を受けても消えなかった緊張との、その後の付き合い方
面接前夜、なぜここまで緊張してしまうのか
結論から言うと、私が感じていた緊張の正体は「うまく話せるかどうか」という不安そのものではなく、「この一回で失敗したら、未経験の自分にはもうチャンスがないかもしれない」という焦りでした。
未経験の転職活動では、実務経験という後ろ盾がありません。そのため、面接そのものが唯一の判断材料になってしまい、一回の受け答えに結果のすべてがかかっているように感じやすいのだと思います。
一社目の面接で「自己紹介をお願いします」と言われた瞬間、頭の中が真っ白になり、前日まで練習していたはずの言葉がまったく出てこなかったことがあります。声は震え、面接官の顔もまともに見られませんでした。あとから振り返ると、内容自体は準備できていたのに、「ここで失敗できない」というプレッシャーが体を固くしていたのだと気づきました。緊張の原因を「話す内容の準備不足」だと思い込んでいると、いくら想定問答を増やしても不安は減らないというのが、この経験から得た実感です。
面接当日の朝、緊張を鎮めるために実際にやっていたこと
結論として、面接当日の朝は「話す内容を見直す」ことより、「体の状態を落ち着かせる」ことを優先するようにしていました。
直前に想定問答を読み返しても、緊張で頭に入らず、かえって「まだ覚えきれていない」という不安が増しただけだったためです。準備は前日までに終わらせ、当日は内容の見直しに時間を使わないと決めていました。
具体的には、次のようなことをしていました。
- 当日の朝は資料を見返さず、身支度と移動に集中する
- 近所を10分ほど歩いて、体を軽く動かしてから家を出る
- 面接前にコーヒーを飲まない(空腹に近い状態でコーヒーを飲み、動悸が強まって余計に落ち着かなくなった失敗経験があったため)
- 会場や最寄り駅に早めに着き、建物の外で深呼吸をする時間を作る
「話す内容の精度を上げる」よりも「体の状態を整える」ことに時間を使うようにしてから、面接開始直後の呼吸の乱れが以前より落ち着いていると感じることが増えました。
面接中に頭が真っ白になった瞬間、実際にどう切り抜けたか
結論から言うと、答えに詰まって沈黙しそうになったときは、無理に言葉を絞り出さず、「少し考えさせてください」と一言添えて数秒の間を作るようにしていました。
焦って中途半端な言葉を発してしまうと、話しているうちにさらに支離滅裂になっていく感覚があったためです。黙り込むこと自体よりも、「黙り込んでいることを取り繕おうとして焦る」ことのほうが、余計に頭が真っ白になる悪循環を生んでいたのだと思います。
ある面接で、聞き慣れない技術的な言葉を使った質問をされ、一瞬完全に固まってしまったことがありました。そのとき、正直に「少し考えさせてください」と伝えたところ、面接官から「大丈夫です、ゆっくりで構いませんよ」と返ってきて、肩の力がふっと抜けたのを覚えています。知識不足を隠すためではなく、頭の中を整理するための「間」を取ることは、思っていたより許容されるのだと実感した出来事でした。
面接で経験した緊張のサインと、その場でやっていた対処を整理すると、次のようになります。
| 緊張のサイン | そのときやっていた対処 |
|---|---|
| 手が震える | 膝の上で手を軽く握り、指先に意識を向けて呼吸を整える |
| 声が上ずる・早口になる | 一文話し終えるごとに、意識的にひと呼吸置く |
| 頭が真っ白になり言葉が出ない | 「少し考えさせてください」と伝え、無理に話し始めない |
緊張しやすい人ほど、事前に用意しておくと安心なこと
結論として、答え方そのものより、当日の環境や持ち物を事前に整えておくことのほうが、私にとっては緊張対策として効果を感じやすいものでした。
想定問答は完璧にしていても、当日の些細なトラブル(道に迷う、電池切れ、通信不良など)が起きると、それだけで一気に焦りが増して本番前から緊張が跳ね上がってしまうためです。
実際に用意していたのは、次のようなものです。
- 開始時刻より30分以上余裕を持った到着時間の設定(電車の遅延を見込んだ上で)
- 印刷した職務経歴書の予備を鞄に入れておく
- 自己紹介の「最初の一文」だけを書いたメモ(内容全体は覚えず、出だしでつまずくことだけを防ぐための工夫)
- 口が渇いて声がうわずるのを防ぐための飲み物
- オンライン面接の場合は、開始1時間前に通信環境とカメラ映りを確認しておく
これらは面接の受け答えの質を直接上げるものではありませんが、「準備できることはやり切った」という状態を作ること自体が、当日の緊張を少し和らげてくれたと感じています。
場数を踏んでも消えなかった緊張、その付き合い方が変わった出来事
結論から言うと、緊張は「克服してなくす」ものではなく、「緊張したまま、それでも最低限話せる状態を目指す」ものだと考えるようになりました。
何社か面接を重ねても、手の震えや声の上ずりが完全になくなることはなかったためです。回数を重ねれば緊張しなくなるはずだと思っていた分、当初はそれ自体にも焦りを感じていました。
転職エージェントとの面談で(エージェントを利用するかどうかで迷っていた経緯は転職エージェントは必要?未経験IT転職で感じたメリットと注意点で紹介しています)、面接前に緊張していることを正直に話したとき、「緊張していない人のほうが、正直少し心配になります。それだけ本気で向き合っている証拠だと思いますよ」と言われたことがあります。この一言で、緊張そのものを消そうとするのではなく、緊張していることを前提に、その中でどう話すかを考える方向に気持ちが切り替わりました。緊張がなくなったから話せるようになったのではなく、緊張したままでも話せる場面が少しずつ増えていった、というのが正直な実感です。
まとめ
ここまで、未経験からのIT転職の面接で経験した緊張の正体と、その向き合い方を紹介してきました。
- 緊張の正体は、答えの中身への不安よりも「この一回で失敗できない」という焦りだったこと
- 当日の朝は、話す内容の見直しより体調管理を優先する
- 頭が真っ白になったら、無理に話さず一言断って間を取ってよい
- 環境や持ち物を事前に整えておくことも、立派な緊張対策になる
- 緊張は完全になくすものではなく、緊張したまま話せる状態を目指すもの
緊張を完全になくす方法をお伝えできたわけではありませんが、緊張そのものに悩んでいるなら、まずは「緊張しなくなること」をゴールにしなくてもよいのだと知ってもらえたらと思います。実際に聞かれた質問への答え方については、別の記事であわせて紹介しています。


コメント