「リモートワークになったら、自分はきっとサボってしまうのではないか」——在宅勤務が前提の求人を検討し始めた頃、私自身もそう感じていました。誰にも見られていない環境で、本当に自分を律して働き続けられるのか。特に、学生時代や前職で自分を厳しく追い込むタイプではなかった人ほど、この不安は大きいのではないかと思います。
私は文系・未経験からIT業界に転職し、今は週1回の出社とリモートワーク中心の働き方でWebエンジニアとして働いています。リモートワークの大変な面については別の記事良いことばかりじゃない、リモートワークのデメリットと対処法で6つに整理して紹介しましたが、その中で挙げたデメリットの一つが、まさに「自己管理の必要性」でした。この記事では、その部分だけを取り出し、実際にサボってしまった経験と、そこから遠回りしながら身につけた自己管理の習慣を、できるだけ具体的に紹介します。
この記事でわかること
- リモートワークになって実際にサボってしまった具体的な場面
- 試してみたけれど、私には続かなかった対策
- 今も続けている自己管理の習慣と、チームとの関わり方の工夫
- それでも気が緩んでしまう日との付き合い方
リモートワークになって、実際にサボってしまった日のこと
「サボり癖は克服できるか」を考える以前に、正直に言うと、入社してリモート中心の働き方に切り替わった直後の数週間、私は何度もサボってしまった経験があります。
出社していた頃は、席についている時間そのものが「働いている証拠」になっていましたが、リモートでは誰にも見られていない分、集中が切れた瞬間にブレーキが効きにくいと感じたためです。
ある日の午後、簡単な修正作業の合間にスマートフォンでニュースサイトを開いたところ、気づけば1時間近く関係のない記事を読み続けていたことがありました。ふと時計を見て青ざめ、その日は結局残業してつじつまを合わせましたが、終業後もどこか気まずい気持ちが残りました。この出来事がなければ、私は自己管理をなんとなくのまま放置していたと思います。
誰にも見られていないことが、逆に「見えない遅れ」につながっていた
サボってしまった直後の気まずさだけでなく、チームメンバーからの何気ない一言がきっかけで、自分の癖に気づかされたこともありました。
自分では「集中できていない時間帯があるだけ」と軽く考えていた行動が、実は成果物の遅れとして周囲に伝わっていたと分かったためです。
あるとき、担当していた修正について同僚から「あの対応、思ったより時間かかっていますが大丈夫ですか」と気遣うようなメッセージが届いたことがありました。作業内容自体は難しいものではなく、純粋な作業時間だけを積み上げれば早く終わるはずのタスクでした。それでも、途中で何度も気が逸れた時間が積み重なった結果、着手から完了までの体感時間が長くなっていたのだと思います。誰にも見られていないという安心感が、そのまま「見えない遅れ」につながっていたのだと、このとき初めて実感しました。誰にも見られていない環境がもたらす心細さそのもの(孤独感)については、別の記事リモートワークの孤独、一人暮らしで誰とも話さない日との付き合い方で詳しく紹介しています。
試してみたけれど、私には続かなかった対策
自己管理の習慣を身につけるまでに、正直何度か失敗しています。
ネットで見た情報をそのまま自分に当てはめてしまい、自分の性格や仕事の進め方に合わない方法を選んでしまったためです。
- 15分刻みのタイムテーブル:その日にやることを15分単位で細かく決めていましたが、数分の遅れが出るたびにやる気が失われ、3日ほどで挫折しました。
- 厳格なタイマーアプリ:一定時間ごとに通知が鳴る仕組みを試しましたが、集中している最中に音が鳴るとかえって気が散り、途中で切ってしまうようになりました。
「厳しく管理するほど続く」というわけではなく、自分に合わない管理方法はかえって逆効果になるのだと、この2つの失敗から学びました。
実際に効果を感じている4つの自己管理の習慣
いくつかの失敗を経て、今も続けられている習慣が4つあります。
共通しているのは、どれも「絶対に守らなければいけないルール」ではなく、多少崩れても再開しやすい、緩さを残した習慣にしていることです。
| 習慣 | 具体的なやり方 | 効果を感じている理由 |
|---|---|---|
| 朝いちばんの宣言 | 始業前にチームのチャットへ「今日はA機能の修正とBのレビュー対応をします」と3行程度で書き込む | 誰かに見られているという適度な緊張感が生まれ、着手までの時間が早くなった |
| ゆるいポモドーロ | スマートフォンのタイマーで25分作業・5分休憩を目安にするが、厳密には守らない | 「絶対守る」ルールにしないことで、崩れても再開しやすく長続きしている |
| 昼休憩の着替え | 家の中でも部屋着から普段着に着替えてから昼休憩をとる | オンとオフの境目が視覚的にもはっきりし、午後の始まりを意識しやすくなった |
| サボった日の記録 | 集中できなかった日は理由を一言メモしておく(寝不足・体調・特定の作業への苦手意識など) | 振り返ると、集中できない日には共通するパターンがあると気づけた |
特に効果を感じているのは、始業前の宣言です。最初はただの日報のつもりで始めましたが、あるとき同僚から「今日のA機能、思ったより早く終わりましたね」と声をかけられたことがあり、宣言した内容を誰かが実際に見ているのだと実感してから、着手までの時間がはっきり早くなったと感じています。
チームへの進捗共有を「ちょうどいい緊張感」に変える
自己管理というと自分ひとりで完結させる話に聞こえますが、私の場合はチームとの関わり方を変えることで、結果的に自己管理がしやすくなりました。
完全に一人だけで抱え込むと、サボった事実もつまずいた事実も自分の中だけで消化してしまい、改善のきっかけを失いやすいためです。
進捗を細かく共有しすぎると監視されているようで息苦しいのではと、最初は抵抗がありました。実際には、お昼休憩の前後など区切りのタイミングで一言「ここまで終わりました」と共有するだけで、自分の中でも仕事に区切りがつきやすくなりました。あるとき進捗共有を1日サボったところ、翌日別の担当者の作業と内容が重複してしまい、無駄な手戻りが発生したことがあり、それ以来この共有だけは止めないようにしています。「見られているから頑張る」というより、「見せることで自分自身も区切りをつけやすくなる」という感覚の方が近いと、今は捉えています。
それでも、自己管理が緩んでしまう日はある
ここまで紹介した習慣を続けていても、まったくサボらなくなったわけではありません。
体調や睡眠不足、プライベートで気になることがある日は、どんな工夫をしていても集中力そのものが落ちてしまうためです。
前日に十分眠れなかった日は、朝に宣言した内容が夕方になっても終わらず、結局翌日に持ち越したことが何度かあります。そういう日は無理に取り戻そうとせず、翌朝の宣言に「昨日終わらなかった分から着手します」と正直に書くようにしています。自己管理の習慣は、サボり癖を完全に消し去るためのものではなく、サボってしまった自分に早く気づいて立て直すための仕組みなのだと、今は考えています。
まとめ
- リモートワークになった直後は、誰にも見られない環境で何度もサボってしまった経験がある
- 15分刻みのタイムテーブルや厳格なタイマーアプリなど、自分には合わなかった対策もあった
- 朝の宣言・ゆるいポモドーロ・着替え・サボった日の記録という4つの習慣が、今のところ効果を感じている
- チームへの進捗共有を「ちょうどいい緊張感」に変えることも、自己管理の助けになっている
- それでも緩んでしまう日はあり、完璧に律することより、早く気づいて立て直すことの方が大切だと感じている
サボり癖を完全になくすことを目指すより、崩れてもすぐ立て直せる仕組みを自分なりに持っておくことが、リモートワークでの自己管理には向いているのではないかと感じています。


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