「出社回帰」という言葉をニュースやSNSで見かけるたびに、「自分の会社も、いつか同じように出社中心へ戻るのではないか」と不安になったことはないでしょうか。せっかく在宅勤務を前提に転職先を選んだり、生活のリズムを整えたりしてきたのに、その働き方がこの先も続くかどうかは、自分ひとりの努力だけではどうにもならない部分でもあります。
私自身、文系・未経験からIT業界に転職し、Webエンジニアとして働き始めてから、入社後しばらくは出社中心でしたが、今は週1回の出社とリモートワーク中心の働き方になっています。この記事では、他社の動向や社会全体の「出社回帰トレンド」を解説することはしません。あくまで、自分の会社で実際に見聞きした出来事をもとに、「今後も続けられそうだと感じている理由」「正直不安になった出来事」「会社の方針に振り回されすぎないために意識していること」を、一次情報として紹介します。
この記事でわかること
- 私が「この先も在宅勤務は続くのか」と考え始めた具体的なきっかけ
- 今の会社で「続けられそう」と感じている理由と、正直不安になった出来事
- 会社の方針に頼りきらないために、私が意識している工夫
- 「もし出社が増えたら」を自分の中で整理しておいた想定
そもそも、私が「この先も続くのか」と考え始めたきっかけ
結論から言うと、私がこの不安を意識するようになったのは、ニュースを見たことがきっかけではなく、社内の別プロジェクトを担当している同僚の話を聞いたことがきっかけでした。
理由は、ニュースで見る「出社回帰」は、正直なところどこか遠い出来事のように感じていましたが、同じ会社の身近な同僚の働き方が変わったと知った瞬間に、初めて自分ごととして受け止めたためです。
あるとき、雑談の中で別の受託案件を担当している同僚から、「うちの案件、クライアント側の方針が変わって、対面での定例会議が月1回から週1回に増えたんです」という話を聞きました。その案件では特にセキュリティ面の見直しがあり、クライアント企業自身が社内の出社ルールを厳しくした影響で、取引先である私たちのチームにも対面でのやり取りを増やしてほしいという要望が来たとのことでした。自分の担当案件では今のところそうした変化はありませんが、「同じ会社の中でも、案件によってはこういう変化が起きるのか」と気づき、それ以来「自分の働き方はこの先も続くのだろうか」と考えるようになりました。
今の会社で「続けられそう」と感じている理由
結論、今のところ私は、自分の会社では在宅勤務中心の働き方が大きく変わる兆しは感じていません。
理由は、成果の評価のされ方や、会社からの直接の説明という、具体的な材料に基づいてそう感じているためです。
先日の評価面談で、上司から「リモートでもきちんと成果や進め方が見えているので、出社日数を増やす方向でのルール変更は、今のところ考えていません」という説明を受けました。また、四半期に一度開かれる全社向けの説明会でも、人事担当から「現時点で全社的な出社ルールの見直しを検討している段階ではありません」という発言があり、少なくとも会社として明確に方針を変える動きは今のところ確認していません。もちろん、これらはあくまで「今のところ」の話であり、この先ずっと変わらないと保証されたわけではありませんが、噂やニュースだけでなく、社内の一次情報として確認できたことで、漠然とした不安は少し和らぎました。
正直、不安になった出来事
結論、良い材料ばかりではなく、先ほど紹介した同僚の話のように、正直「自分も同じことになるかもしれない」と不安を感じた出来事もあります。
理由は、会社全体としての方針が変わらなくても、担当する案件やクライアントの都合次第で、個人の働き方が部分的に変わる可能性があると分かったためです。
その同僚は、対面での定例会議が増えたことについて「正直、通勤の負担は増えたけれど、クライアントの意向なので仕方ない部分もある」と話していました。私自身、今のところ担当している案件でそうした要望は出ていませんが、もし自分の案件のクライアントが同じように方針を変えたら、会社の制度そのものは変わらなくても、自分個人の出社頻度だけが増える可能性はあると考えるようになりました。会社の方針と、自分が実際に担当する案件の状況は、必ずしも一致するとは限らないのだと実感した出来事です。
自社開発案件と受託案件で、見通しの立てやすさに感じている差
結論、同じ会社の中でも、自社開発の案件と受託の案件とでは、この先の見通しの立てやすさに差があると感じています。
理由は、自社開発の案件は働き方のルールを自社の裁量で決めやすい一方、受託の案件はクライアント側の事情に左右される部分があるためです。契約形態ごとの違いについては自社開発・受託開発・SESの違いを未経験者向けに解説で詳しく紹介していますが、ここでは実際に両方の案件が社内に混在している立場から感じている体感の違いを整理します。
| 案件の種類 | 見通しの立てやすさについて感じていること |
|---|---|
| 自社開発の案件 | 働き方のルールを社内の判断だけで決められるため、比較的見通しが立てやすいと感じている |
| 受託の案件 | クライアント側の事情(方針変更・セキュリティ要件など)に影響されることがあり、案件ごとに状況が変わりうると感じている |
私は現在、自社開発の案件を中心に担当していますが、この先ずっと同じ案件を担当し続けるとは限りません。案件の割り振りが変わった場合、働き方の見通しも一緒に変わる可能性があるという点は、今の自分に対する一つの気づきになっています。
会社の方針に頼りきらないために、私が意識している3つのこと
結論、会社の方針だけに自分の働き方を委ねきらないよう、私は「信頼関係を積み重ねること」「決めたことを文章で残すこと」「場所を問わず通用するスキルを意識すること」の3つを心がけています。
理由は、方針は自分の意思だけでは変えられませんが、その方針の中でどう評価されるかは、日々の積み重ねである程度自分でコントロールできると感じているためです。
- 信頼関係を積み重ねること:週1回の出社日を使ったコミュニケーションの工夫はリモートワークエンジニアの1日!出社時代との違いをリアルに紹介で紹介していますが、それに加えて、方針に関わる話題が出たときは自分から上司に直接質問し、変化の兆しを早めにキャッチできる関係を作るようにしています。
- 決めたことを文章で残すこと:リモートでのやり取りは口頭より記録が残りやすい分、仕様のすり合わせや決定事項をチャットや議事録にこまめに残すようにしています。何かあったときに「リモートだから状況が見えない」と思われないための工夫です。
- 場所を問わず通用するスキルを意識すること:評価面談で目標を言語化してきた経緯は未経験スタートでも大丈夫?エンジニアが実践したキャリアアップ術で紹介した通りですが、その中でも特に、出社の有無にかかわらず成果を示せる技術的な引き出しを増やすことを意識しています。
この3つは、会社の方針が変わらないことを保証するものではありません。ただ、方針が変わったとしても「この人には今の働き方を続けてほしい」と思ってもらえる材料を、自分なりに積み重ねておきたいという考え方です。
「もし出社が増えたら」を自分の中で整理しておいた想定
結論、同僚の話を聞いた日の夜、「もし出社が増えることになったらどうするか」を自分の中で整理してみたところ、増える程度によって考え方を分けようという結論に落ち着きました。
理由は、漠然と不安がるよりも、具体的にどこまでなら今の生活で吸収できるかを事前に考えておいた方が、実際に変化が起きたときに慌てずに済むと考えたためです。
週2〜3回くらいの出社なら、今の家から通える範囲なので特に大きな変化は必要なさそうですが、毎日出社に戻るなら、通勤時間や引っ越しの必要性も含めて、もっと本格的に考え直す必要が出てきます。整理した結果、今の段階で引っ越しや転職といった大きな決断を先回りしてする必要はなく、実際に会社から具体的な話があった時点で、そのときの状況に応じて考えようという方針に落ち着きました。起きていない変化に対して今から生活を大きく作り替えるのではなく、まずは今の状況を正しく把握しておくことが大切だと、この整理を通じて感じました。
今のところ、私が出している正直な結論
結論、現時点で私は「今の在宅勤務中心の働き方は、当面は続きそうだ」と感じていますが、それが将来にわたって続くことを保証できるものではないと考えています。
理由は、これまで紹介してきた通り、会社の方針・案件の状況・クライアント側の事情など、自分だけではコントロールできない要素が複数関わっているためです。
| 続けられそうと感じたサイン | 正直不安になったサイン |
|---|---|
| 評価面談で成果に基づいた説明を受けた | 同僚の担当案件で、クライアント都合により対面頻度が増えた |
| 全社説明会で出社ルール見直しの予定はないと聞いた | 自社開発と受託とで、この先の見通しの立てやすさに差があると気づいた |
世の中では「出社回帰」という言葉が話題になる場面もありますが、私自身はその流れをそのまま自分の会社に当てはめて悲観することも、逆に「うちは大丈夫」と楽観することもしないようにしています。自分の会社・自分の案件で実際に起きていることを見ながら、その都度、自分にできる工夫を積み重ねていくしかないというのが、正直な今の実感です。
まとめ
ここまで、在宅勤務中心の働き方がこの先も続けられるのかという不安について、私自身の会社での実体験をもとに紹介してきました。
- 不安を意識したきっかけは、社会全体のニュースではなく、身近な同僚の働き方の変化だった
- 評価面談や全社説明会での直接の説明から、今のところ「続けられそう」と感じている
- 一方で、案件やクライアントの事情次第で、自分の働き方も変わりうるという不安も正直にある
- 信頼関係・記録の習慣・場所を問わないスキルという、自分でコントロールできる部分に意識を向けている
- 「起きていない変化に先回りしすぎず、変化の程度に応じて考える」という方針を自分の中で整理した
在宅勤務がこの先も続くかどうかを、個人の努力だけで完全に保証することはできません。ただ、会社の方針に一方的に振り回されるだけでなく、自分にできる備えを日頃から積み重ねておくことは、この先どんな変化が起きたとしても無駄にはならないのではないかと感じています。

