良いことばかりじゃない、リモートワークのデメリットと対処法

リモートワーク・働き方

「フルリモート歓迎」という言葉に惹かれて転職先を選んだのに、実際に働き始めてから「思っていたのと少し違う」と感じたことはないでしょうか。リモートワークのメリットを紹介する記事はたくさんありますが、良いことばかりが並んでいると、かえって「本当にそうなのか」と半信半疑になる人もいるのではないかと思います。

私自身、文系・未経験からIT業界に転職し、自社開発・受託開発を行う会社でWebエンジニアとして働きながら、週1回の出社とリモートワーク中心の生活を送っています。以前の記事リモートワークのメリットは本当?未経験エンジニアが語る本音ではリモートワークのメリットを中心に紹介しましたが、良い面だけを伝えるのは正直な情報発信とは言えないと感じているため、この記事ではあえて、実際に感じているデメリットだけに絞って正直に紹介します。これからリモートワーク前提の求人へ応募するかどうか迷っている人にとって、最終的な判断材料の一つになればと思います。

この記事でわかること

  • 転職前には想像していなかった、リモートワークの具体的なデメリット
  • それぞれのデメリットに、私がどう向き合ってきたか
  • デメリットを踏まえたうえで、それでもリモートワークを選び続けている理由

デメリット1:ちょっとした確認のはずが、思わぬ待ち時間になることがある

出社していれば数分で終わったはずのやり取りに、リモートだと思いのほか時間がかかることがあります。

相手が今どんな状況なのか(会議中なのか、集中して作業しているのか)がリモートでは見えないため、返信がいつ来るのか読めないことが理由です。

あるとき、仕様の解釈で判断に迷い、担当のSEの同僚にチャットで質問したことがありました。ところがちょうど会議中だったようで、返信が来たのは3時間近く経ってからでした。出社していれば、休憩のタイミングで近くの席まで行って直接聞けたかもしれない場面です。仕方なく、そのタスクをいったん保留にして別の作業を先に進めましたが、相手の状況が見えないことで、自分のタスクの優先順位を急に組み替えなければならない場面が何度かありました。

デメリット2:誰にも見られていない安心感が、気の緩みにつながる

誰の目もない環境は、集中力を保ちやすい反面、気の緩みにもつながりやすいというのが正直な実感です。

オフィスにいれば、周囲の視線や職場の雰囲気が、意識しなくても自然と背筋を伸ばしてくれていた部分があったのだと、リモートになってから気づきました。

在宅勤務を始めたばかりの頃、少し行き詰まったタスクを前にして、気分転換のつもりで部屋の片付けを始めたことがありました。作業に一区切りついたら戻るつもりが、気づけば1時間近く仕事から離れてしまっていて、正直「これはまずい」と我に返った経験があります。誰かに見られているわけではないので、気を抜こうと思えばいくらでも抜けてしまう環境なのだと実感しました。この自己管理の必要性については、別の記事サボり癖は克服できる?在宅勤務で身につけた自己管理の習慣でサボってしまった経験や身につけた習慣をさらに詳しく紹介しているので、ここでは「気の緩みやすさ」自体がリモートワークの現実的なデメリットの一つだという点だけ触れておきます。

デメリット3:一人暮らしだと、一日中誰とも話さない日がある

一人暮らしでリモート中心の働き方をしていると、業務上のやり取りはあっても、声を出す機会がほとんどないまま一日が終わる日があります。

出社していれば挨拶や雑談が自然に発生しますが、リモートでは必要な連絡以外、あえて声を出す理由がないためです。

チャットでは活発にやり取りしているはずなのに、夕方になって「今日、誰かと言葉を交わした記憶がほとんどない」と気づく日が、月に何度かあります。この孤独感については、どんな場面で強くなるのか・どう付き合っているのかを、別の記事リモートワークの孤独、一人暮らしで誰とも話さない日との付き合い方でこの一点に絞って詳しく紹介しているので、ここでは「そういう日もある」という実感だけを正直に共有しておきます。

デメリット4:通勤がなくなった分、体を動かす機会が想像以上に減る

在宅勤務中心になってから、体を動かす機会が想像していた以上に減っていることを、健康診断の結果で突きつけられました。

駅までの往復や乗り換えで積み重なっていた歩数がそのまま消え、自分から意識して席を立たない限り、朝から晩まで椅子に座りきりになってしまうからです。

転職後初めての健康診断で、以前は指摘のなかった項目に「経過観察」のチェックがついていて、正直ショックを受けました。医師から「デスクワーク中心の生活なら、意識して歩く時間を作った方がいい」と言われ、初めて自分の生活習慣を見直すきっかけになりました。以前の記事でも運動不足について軽く触れましたが、実際に数字として指摘を受けると、感じる重みがまったく違うと実感した出来事です。

デメリット5:仕事と暮らしの境界がなくなり、「終わったはずなのに終われない」感覚がある

通勤という物理的な移動がなくなったことで、気持ちを切り替えるきっかけまで一緒になくなってしまったと感じています。

オンとオフの区切りを意識して作らない限り、「仕事が終わらない感覚」がそのまま続いてしまうことが理由です。

夕食を済ませたあと、リビングに置きっぱなしの仕事用ノートPCがふと目に入り、「あの修正、少し進めておこうか」と手を伸ばしてしまったことが何度かありました。時計を見ると気づけば1時間以上作業していて、自分で決めたはずの「今日はここまで」という区切りが、意味をなさなくなっていたのです。それ以降は、終業したらノートPCを別の部屋にしまうという物理的なルールを作り、視界に入らないようにしています。

デメリット6:頑張っている過程が伝わりにくく、評価が不安になることがある

リモートだと、日々の努力の過程が上司や同僚の目に触れる機会が少なく、正しく評価されているのか不安になる瞬間があります。

出社していれば、残業して粘っている姿や、真剣に画面へ向かう様子が周囲に自然と伝わりますが、リモートでは提出した成果物以外の部分が伝わりにくいことが理由です。

あるタスクに苦戦して、普段より多くの時間をかけて仕上げた日がありました。提出したコード自体は淡々と受け取られただけで、「大変だった」という過程は誰にも伝わっていないように感じ、少し虚しさを覚えたことがあります。評価面談でその話をしたところ、上司から「プロセスも見えるように、途中経過をこまめに共有してほしい」と言われ、それ以来、成果だけでなく取り組みの経過も自分から言葉にして発信するよう意識するようになりました。

6つのデメリットと、私なりの対処を一覧で整理すると

ここまで紹介した6つのデメリットと、それぞれに対して私が実際にしている対処を、表にまとめます。

デメリット 私なりの対処
確認の返信に時間がかかる 返信待ちの間は別のタスクを進められるよう、常に手持ちの作業を複数用意しておく
気の緩みにつながりやすい 作業の区切りごとに休憩時間をあらかじめ決めておく
一日中誰とも話さない日がある オンライン会議はできる限りカメラをオンにし、意識して声を出す機会を作る
運動不足になりやすい 昼休みや作業の合間に、あえて外へ出て数分でも歩く時間を作る
仕事と暮らしの境界が曖昧になる 終業後は仕事用のノートPCを別の部屋にしまう
頑張りが伝わりにくい 成果だけでなく、取り組みの途中経過もこまめに共有する

それでも私がリモートワークを選び続けている理由

これだけデメリットを並べておいて矛盾するようですが、それでも私は今の働き方を選び続けています。

理由は、ここまで挙げたデメリットが工夫である程度は和らげられる一方、通勤による心身の負担軽減や、自分の裁量で時間を使えることによるメリットは、工夫で埋め合わせるのが難しいくらい大きいと感じているためです。

満員電車に揺られていた頃の生活に戻りたいかと聞かれたら、正直迷わず「戻りたくない」と答えます。デメリットの多くは、事前に知っていれば心構えができたり、自分なりの対処を工夫できたりする種類のものだったというのが、今振り返っての実感です。逆に言えば、こうしたデメリットの存在をまったく知らないまま働き始めていたら、もっと大きな戸惑いになっていたかもしれません。

まとめ

ここまで、未経験からIT業界に転職し、リモートワーク中心で働く私が、正直に感じているデメリットを紹介してきました。

  • 確認や相談の返信に時間がかかり、タスクの優先順位を組み替える場面がある
  • 誰にも見られていない安心感が、気の緩みにつながりやすい
  • 一人暮らしだと、一日中誰とも話さない日がある
  • 通勤がなくなった分、体を動かす機会が想像以上に減る
  • 仕事と暮らしの境界が曖昧になり、オンとオフの切り替えが難しくなる
  • 頑張っている過程が伝わりにくく、評価への不安につながることがある

リモートワークは、良いことばかりの働き方ではなく、デメリットも含めて正しく理解したうえで選ぶべき働き方だというのが、正直な結論です。これからリモートワーク前提の求人に応募しようか迷っている人は、メリットだけでなく、こうしたデメリットも踏まえたうえで、自分に合う働き方かどうかを考えてみてください。

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